栽培上の留意点

有機農産物の生産の原則

有機農産物の生産にあたっては、有機農産物の日本農林規格で定められている「生産の原則」に従う必要があります。

「有機農産物の生産の原則」 (有機農産物の日本農林規格より:一部要約)

  1. 基本的に、化学的に合成された肥料・土壌改良資材や農薬を使わず、土壌の性質に由来する生産力を発揮させる。
  2. 環境へ負荷をかけない栽培管理をする。
  3. 自生している農産物を採取する場合は、採取場の生態系を維持する。

肥料・土壌改良資材については別表1に、農薬については別表2に、収穫以降に使用する資材などは別表5に記載されたものであれば、有機管理に使用することができます。ただし、どうしても必要な場合に限られます。また、別表1、別表2などに記載されていない資材を「使用禁止資材」と呼びます。

ほ場(水田、畑)の条件

使用禁止資材の不使用と飛来・流入防止対策

有機農産物を生産するほ場では、肥料、土壌改良材、農薬として、使用禁止資材を使用しないとともに、ほ場に使用禁止資材が飛来、流入しないように防止対策をとる必要があります。
慣行栽培のほ場と隣接している場合は、境界線から離して作付けすること(緩衝地帯の設置)や樹木やネット、板などで使用禁止資材の飛来・混入を防いだりします。また、水田では用水を通して使用禁止資材が、水田に直接流入することがないように対策をとる必要があります。用排水兼用の水路や上流で慣行栽培のほ場から排水が入る構造の水路を利用している場合などは、浄化水田の設置が必要です。
加えて、有機管理に使用する機械・器具などを介して、使用禁止資材がほ場に入るおそれも考えられますので、有機専用にするか、「使い分ける」「洗浄する」などの区分管理が求められます。
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作物別の条件

有機農産物を生産するほ場に求められる条件は、作付けする作物の種類によって異なります。

一年生作物(多年生作物以外)の場合 (有機農産物の日本農林規格より:一部要約)
播種又は定植(植え付け)の前に2年以上の間、使用禁止資材を使用せずに、栽培管理を行っていること。

一年生作物とは、一般的に1年以内で、播種・定植から収穫までが完了する作物で、水稲、トマト、キュウリ、ナス、ピーマン、ハクサイ、キャベツ、小松菜、ダイコンなどが該当します。

多年生作物の場合 (有機農産物の日本農林規格より:一部要約)
収穫する前から3年以上の間、使用禁止資材を使用せずに、栽培管理を行っていること。

多年生作物とは、開花、結実しても枯死せずに株の全体、または一部が生き残り、長年にわたって生育、開花を繰り返す作物で、果樹、茶木、アスパラガス等が該当します。なお、こんにゃくは該当しません。

使用禁止資材を使用しているほ場は、申請することができませんので、現在、使用している資材が有機管理で使用できるかどうか、申請する前に必ず確認してください。詳細は「資材の確認」をご覧ください。

使用する種子・苗について

有機管理で使用できる種子と苗は、有機農産物の日本農林規格に段階的に定められています。入手困難である場合や品種更新など、やむを得ない理由がある場合を除き、原則、有機管理で栽培されたものを使用する必要があります。使用できる種子・苗の詳細は、種苗の取り扱いについて参照してください。
やむを得ない場合には、有機でない一般の種子や苗を使用することができますが、有機で栽培された種子や苗を確保できるように最大限の努力をしてください。特に2012年に有機農産物の日本農林規格が改正されて以降は、原則、慣行栽培で育苗された苗は使用できなくなりまいたので十分にご留意ください。

申請ほ場、認定ほ場に播種する種子・植え付ける苗について、外部から入手して使用する場合は、使用する前に有機管理で使用できるかどうか、必ず確認を行ってください。自家用の野菜であっても、申請ほ場、認定ほ場で栽培する場合の例外はありません。

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有機認証について