公益財団法人 自然農法国際研究開発センター 公益財団法人 自然農法国際研究開発センター

野菜が自立するための条件

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野菜を自立させるためには、まず植物の日常の活動を理解しなければなりません。

植物は発根したり、根から養水分を吸収したり、茎葉をつくり開花結実したりする活動のエネルギー源を、水と炭酸ガスを原料として、太陽エネルギーを使って作り出します(光合成作用)。植物は光合成によって太陽エネルギーを化学エネルギーに変換し、デンプンや糖(炭水化物)を始め、アミノ酸やタンパク質など生活に必要な全ての成分を合成しています。動物は植物を餌とすることによって、間接的に太陽エネルギーを摂取しているわけです。

動物が食べた食料をエネルギーとして活動することは、呼吸作用によって炭水化物や脂肪を体内で消費するということですが、植物も光合成で作られた炭水化物を、根や茎葉で消費して活動しています(植物の呼吸作用)。

動物は食料を探して動き、食べて、動くためのエネルギーにするという生活をしていますが、同じように植物も食料を獲得するために根を張り、茎葉を伸ばして体を大きくし、それによって食料確保(光合成を拡大)するという活動をしていると考えれば良いでしょう。根が深く広く張った根張りの良い生育は、汗を流し身体を良く動かしていることに当たります。

生育初期に、根を張る→養水分確保→光合成増大→もっと根を伸ばす→もっと養水分確保・・・という生活習慣が身に付けば、自力で土の中の養水分を吸収する能力が高まります。

自然農法の種子