公益財団法人 自然農法国際研究開発センター 公益財団法人 自然農法国際研究開発センター

ポイントまとめ

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自然農法種子は自立する力をつけるために上図に示した栽培環境で育成しました。
育成期は外部からの有機物の投入を極力控え強い根を育て、自立期は敷き草、草生や小麦の輪間作によって野菜が働ける環境を作りました。
この自然農法の種子の持つ自立心が発揮するには、栽培者の育て方と栽培環境に大きく影響されます。同じ品種でも栽培者によって姿は異なり、栽培者の考え方が野菜の生育を通して現れてくると言ってもいいでしょう。
栽培方法は気候条件、土壌条件や経営方式によって異なりますので、その地域・畑に合ったやり方を取り入れることがベストです。
大事なことは自然農法の種子が育った環境からすれば、根の活力を最大限に発揮させる(肥料に頼らず自力で働く力を養う)ことを栽培の目標にしていただきたいと思います。
共通する要点を下記にまとめました。また野菜に音楽を聞かせたり話しかけると生育が良くなるという話がありますが、こまめに手入れをしてあげる心の要素も大事ではないかと思います。

幼苗期

  1. 適期のタネまき(根・茎葉の伸長のため)。
  2. 熟成させた堆肥、ボカシ肥を十分に時間を空けて根のまわりに施用(根圏に有用微生物群を増やす)。
  3. 直播きは巣播き(たくさん播いて強い株を残す)。
  4. 若苗で定植(根傷みを防ぐ)。
  5. 株元の除草を丁寧に(根の伸張初期の雑草との競合を防ぐ)。
  6. 灌水はしおれない限り控えめに(根を深く張らせるため)。
  7. 窒素肥料の効き過ぎた苗や老化した苗は厳禁(健全な根を育てる)。

伸長期

  1. 間引きは適期に(徒長を防ぐ)。
  2. 敷き草(根に活力を与える。元気がないときはボカシ肥を表層施用)
  3. 草生(草との競り合いから根を鍛える)。
  4. 摘花(早期に着果した雌花を摘花して 、根張り優先の生育をさせる)。

開花結実期(茎葉繁茂期)

  1. 自然形仕立て(根群の発達を促し、活力を維持する)。
  2. 敷き草をたっぷり(乾燥を防ぎ、養分供給)。
  3. 根を切断するような中耕は厳禁。

成熟期

摘果(樹の負担を軽くし新根の発生を促す)

自然農法の種子