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カボチャ栽培のポイント

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畑の準備

自然農法品種はいずれも吸肥力が強く旺盛に生育するので、肥沃土壌では堆肥だけで十分です。

元肥を施す場合は1株当たりボカシ肥100gを目安に完熟堆肥と混ぜてくらつきにして入れます。

ただし、チッソ過多はツルぼけによる落花やアブラムシの発生を招きますので、注意しましょう!
また、排水不良畑は疫病が発生しやすいので高畦にして周囲に溝を深く掘ってください。
水はけを改良し、天敵を増やす方法として草生栽培を取り入れるのも良いでしょう。

 

幼苗期

低温、短日の早春は雌花着生が早まり、高温、長日の夏に近づくにつれて雌花着生が遅くなり、ウイルス病が発生しやすくなります。
直播きは平均気温が 15℃(大麦の出穂の頃)になったらなるべく早めに播種してください。(遅霜のおそれがある地域はホットキャップを使用。)

播種期:温暖地4月中~下旬、冷涼地5月上~中旬)

幼苗期に肥切れを起こすと生育が極端に遅れ、アブラムシの発生や着果不良、小果の原因になります。

発芽から葉が大きく、茎が太く、節間がつまった苗が理想です。
低温期は養分吸収が悪いので播種床に培養土を両手で一杯入れておくと根張りがよくなります。

 

伸長期

仕立て方法(自然形仕立て)

少肥で栽培するためには芽掻きをせず、無整枝にして根群の発達を促します。
仕立て本数は、株間のとりかたで自然に決まります。

[ツル数×35~40cm=株間]
・株間40cm:主に親ヅル1本仕立て
・株間75~80cm:主に2本仕立て
・株間105~120cm:主に3本仕立て

畦幅は地力によって調整しますが、芽掻きをする場合は3m位、放任にする場合は4.5~6mにします。

着果時期

着果期の葉の大きさは葉幅で20cm以上が適切で、これより小さいと果実の肥大が悪くなります。
着果節位は15~16節を目標にしますが、生育のしかたで調整します。

草勢が弱いときに低節位に着果させると変形果や小果になるので、葉が小さく茎が細くツル先の持ち上がりが低いときは18節以上から着果させます。
初期から生育が順調で葉が大きく茎が太くツル先が持ち上がっていれば着果節位12~13節から着けます。

逆に草勢が強くて茎葉が過繁茂のときは着果節位までの脇芽は早めに除去し雌花の充実を図ります。

敷き草

幼苗期は雑草に弱いので株元を除草し敷き草をします。

敷き草は土壌生物の住みかになり根圏の土壌微生物の活動を活発にさせ根張りをよくします。
ツルが1mくらい伸び出したら、風でツルがふりまわされないようにワラや枯れ草を敷きます。
敷き草は疫病の予防にもなります。

 

茎葉繁茂期

着果から収穫まで

果実の大きさは、開花後25日で収穫時に近い大きさに達します。
その後のデンプン蓄積にはある程度の葉数が必要ですので、うね間全面が葉で覆われる程度に広がっているのが順調な生育です。

葉の横径が35cm前後の大きさを目安に、これより小さいときは、ボカシ肥を追肥してください。
逆に栄養生長に偏ると葉柄がフキのように長くなり、葉の間から側枝のツル先がたくさんとび出ます。このような過繁茂の生育になると落果や果実肥大が鈍り品質が低下します。

 

成熟期

収穫・貯蔵

収穫時期は開花後45~50日が目安です。
果梗に縦にひび割れが入り、果面の光沢が消えた頃です。
果梗の切り直しができるように長めに切り、泥を落として数日風乾してから貯蔵します。

貯蔵はなるべく気温、湿度の低い暗所に置き、冬期間は凍害に注意し最低気温5℃以上を保ってください。

 

品種ごとの要点

かちわり 
葉は淡緑色の大葉、茎太で大柄な草姿、雄花の開花は早生種に比べて1週間程度遅く一番果は16節頃から着果します。草勢が強いので少肥で栽培しますが、小果になりやすい欠点がありますので次の点に注意してください。1)10節以下に着果したもと成りは小果になりやすいので摘果する。2)遅まきすると着果不良や小果になりやすいので適温に達したら早めに播種する。3)開花期の草勢が弱いと小果になるので、16節以上に着果させる。4)ツルぼけにさせない。

ふゆうまか
葉は中緑色、中葉で草勢は「かちわり」よりおとなしく、じっくり生育します。着果が安定しており肥沃土壌でも栽培が容易です。

ケイセブン
葉は淡緑色の大葉、節間が長いが草勢は“かちわり”よりおとなしく着果が安定しています。

カンリー2号 
葉は中緑色で葉柄の長い大葉、節間が長く太ヅルで、草勢は極めて強。ツルがある程度伸びてから着果が始まる中生種で、坦果力が高く二番果まで収穫できます。肥沃土壌では高節位に着果するので、畦幅を広くとり、無肥料で粗植放任栽培します。

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くらつき

草生栽培

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自然農法の種子