自然農法センターでは、主にAPNAN(アジア太平洋自然農業ネットワーク)を通じて、アジア・太平洋各国の普及団体と協力し、自然農法の普及を行っています。
APNAN(アプナン)は、1989年にアジア太平洋地域に有用微生物(EM)技術活用の自然農法を普及することを目的としてタイで設立された団体で、東南アジア地域を中心に幅広い活動を行っています。
さらに、自然農法の情報発信と学術交流の促進を目的として、これまでに世界の主要な地域において7回の救世自然農法国際会議を開催しました。
現在はタイ国サラブリ救世自然農法センターを中心に見学の紹介等を行っています。
現地の自然農法とEM技術の普及促進のため
を主目的として、国際研修会をタイ国サラブリ県にある救世自然農法センターの協力を得て同センターにおいて開催しています。1994年に始まったこの国際研修会には、2018年までに延べ3500人近くが参加しました。
現在、タイの首都バンコクから北東約100kmにある サラブリ救世自然農法センター(以降サラブリセンターと表記)が東南アジアにおける自然農法普及の拠点となっています。
サラブリセンターは、1988年、東南アジアを中心に世界へ自然農法の情報発信を目的としてタイ・中部のサラブリ県に設立されました。このサラブリセンターには農場や畜舎、キノコ栽培施設といった農業用施設以外に、研修施設をはじめ、農業学校、食堂や宿舎等を備え、乾季対策用の養殖池を兼ねる多数の貯水池も作られています。当初、農家も活用しないような非常に痩せた土地であることから小面積からのスタートが検討されました。しかし、あえて難しい土地で成功させることがインパクトのある普及につながるとの見解から、約58ヘタクールの土地を入手し、自然農法による栽培を始め、現在は約70ヘクタールまで敷地を拡大しています。
このサラブリセンターにおける栽培の成果は、1989年コンケン大学で開催された第1回救世自然農法国際会議で紹介され、EM技術を用いた自然農法の可能性に対する理解を得ることができました。そこで、自然農法をさらに検証し、栽培技術や成果を世界に発信していくべくAPNAN(アジア太平洋自然農業ネットワーク)が設立されました。APNANは、サラブリセンターをモデル農場として、自然農法の輪を東南アジア、南アジア、オセアニア地域を中心に普及してきました。
サラブリセンターは、自然農法やオーガニックを学ぶ民間施設として、多くの研修参加者を受け入れています。その数は、国外から3000人以上、国内では10万人を超えます。またその他多数の来訪者も訪れ、それぞれの国における目指すべきモデルになってきています。
サラブリセンターの栽培風景
救世自然農法国際会議は、1989年10月にタイで開催されて以来、有用微生物技術活用の自然農法を世界へ広めるため、世界各地域(アジア、南アメリカ、 北アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、オセアニア)において開催されました。計7回開催された救世自然農法国際会議には、50カ国以上の国 から延べ1000人以上の参加者がありました。
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