公益財団法人 自然農法国際研究開発センター 公益財団法人 自然農法国際研究開発センター

自然農法の生産方針

生物を介した物質循環は、また生命の連鎖でもあります。私たちの生命は他の植物や動物の生命によって支えられているのです。

私たちが健康で豊かな生活を送るためには、私たちの生命の糧となる植物や動物もまた、健康で、生命力に溢れていなくてはなりません。自然農法生産の大きな目標は、この生命力に溢れた、健康な作物を栽培・生産し、消費者に提供することです。

生命の糧ですから、安全であることはもちろん、安定した生産ができなくてはなりません。生産性が高い土壌は、構造が発達して膨軟で適度な透排水性と保水性があり、肥沃で肥持ちがよく、土壌生物が多様で多く存在しています。そういう土は、雑木林や湖沼で見受けることができます。これを手本に、優良な土壌腐植の増加と豊かな土壌生物群を育てる育土(いくど)※が最も重要であると考えています。育土のためにも、地域内にある未利用資源の有効活用や休閑期等を利用した有機物生産は欠かせません。

その上に立って、厳しい環境の中でも自立して子孫を残す事ができる力の強いタネの利用、植物の生理に合うような適期の栽培を心がけるなど、生産資材や石油資材に依存しないような工夫が必要です。

※自然農法では一般で言う「土づくり」を「生きている土を育てる」という意味で「育土」と呼びます。

安定生産に向けた栽培のポイント

安定生産に向けた栽培のポイント

自然農法とは