公益財団法人 自然農法国際研究開発センター 公益財団法人 自然農法国際研究開発センター

交配種

バテシラズ3号

バテシラズ3号

キュウリ タネの購入・作型
    • 露地の早まきから普通まきに適する。
    • 主枝雌花率25~30%。
    • 着果肥大が良く側枝発生も旺盛で成り疲れが少なくバランスのとれた生育をする。
    • 厚みのある中葉で葉柄が立ち採光性のよい草姿。
    • 果実は鮮緑色、やや長めで尻太りが少なく果揃いが良い。
    • 褐斑病、うどんこ病、べと病に強く、根張りよく丈夫で育てやすい。

    育成経過
    べと病、うどんこ病、褐斑病に耐病性を持ち、生育旺盛で生育後期まで草勢を持続できるバランスのよい品種を目標に開発しました。種子親は2003年に育種素材として耐病性の市販品種4品種を導入し、無施肥・不耕起・草生栽培による品種比較試験を行い、初期収量が高く、側枝発生のよい「ビュースター」(久留米原種育成会)を選定しました。花粉親は「バテシラズ2号」でも使用されている「夏すずみ」x「河童盛夏」から育成した食味の良い枝成系統から育成した強健な系統を使用しました。2007年、2008年に組合せ能力検定を行い、耐病性が最も強く収量性が高い「BY32系」とバテシラズ片親の組合せが、最も有望な組合せと判定し「バテシラズ3号」と命名しました。
バテシラズ2号

バテシラズ2号

キュウリ タネの購入・作型
    • 露地の普通まきから遅まき栽培に適する。
    • 草勢は中位、主枝雌花率20%前後。
    • 葉は鮮緑色の中葉で側枝の発生と雌花着果のバランスがよく長期収穫できる。
    • 果実はやや短めでよく揃い、鮮緑色で食味極良。
    • うどんこ病、べと病に強く耐暑性がありスタミナ抜群。
    • 長期収穫でき、直売から出荷用に最適。
    育成経過
    食味が良く、べと病、うどんこ病に耐病性を持つ品種を育成することを目標に開発し、育種目標に適う品種として2001年に育成完了しました。種子親は、「夏すずみ」x「河童盛夏」から育成したうどんこ病、べと病に強く、とくに食味の良い枝成系統を用いました。花粉親は、「つばさ」から育成したうどんこ病耐病性で草勢が強く、果実肥大の良い強健な系統を用いました。
上高地

上高地

キュウリ タネの購入・作型
    • 露地の早まきから直まき栽培に適する。
    • 主枝雌花率25%前後。
    • 中緑の丸葉、茎太の中側枝が多く発生する。
    • 果長はやや長く、果揃いがよく、初期から収量が多いので露地早出し出荷に最適。
    • うどんこ病、べと病に強くスタミナがあり長期栽培できる。
上高地5号

上高地5号

キュウリ タネの購入・作型
    • 上高地より草勢がおとなしいが、葉が角葉で濃く、茎が細く、すっきりした草姿。
    • 主枝雌花率35%で肥沃な土壌で能力を発揮する。
    • 着果肥大が安定しており初期収量が多く雨よけハウス、露地早まき栽培に適する。
    • うどんこ病に強い。
イボ美人

イボ美人

キュウリ タネの購入・作型
    • 夏キュウリと中国四葉の交配種。
    • 主枝雌花率は25%前後、四葉タイプだが果長24㎝前後で短くイボもやや少ない。
    • うどんこ病に強く、強勢で果の肥大が良く多収性。
    • 歯切れが抜群で浅漬けに最適。
白黄ウリ

白黄ウリ

キュウリ タネの購入・作型
    • バングラディッシュの在来種を素材に育成した珍しい黄白色のキュウリ。
    • 草姿は枝成り型で、露地の普通まきに適する。
    • 果肉が厚くタネの部分が淡緑色で、サラダや浅漬けにすると色が映える。
    • 果実はやや短めで曲がり少なく、大きめで収穫しても果皮柔らかく甘味があり、キュウリ臭さが少ない。
バテシラズ

バテシラズ

キュウリ

    盛夏~晩まきして霜が降りるまで収穫できる。小葉、短節間で子づるが多く発生し、側枝から収穫するタイプ(主枝雌花率は15%前後)。果実はやや短めで柔らかく、食味は良い。うどんこ病、べと病に強く地這にも適し家庭菜園向き。

黒小町

黒小町

ナス タネの購入・作型
    • 強勢で着果性に優れる露地栽培向き一代交配種。
    • 草姿は半立性で「紫御前」に比べ節間がやや長く、第1花着生節位が高い。
    • 果形は長卵形で果皮のツヤがよく、高温期の果皮の退色が少ない。
    • 出荷用に適する。
    育成経過
    2005年に発表した当財団が育成したナス交配種「紫御前」は、草勢の強さを持つ品種であるが、盛夏期に果皮色の退色が発生する傾向がありました。果皮色の退色の要因には、「紫御前」の母系である「中生中長」系統の果皮色が薄いことが原因として考えられ、退色しない組み合わせにするためには、非退色性に加えてさらに果皮色が濃い系統を交配親に用いる必要があるものと考えられます。

    そこで、「紫御前」よりも高温期の果皮色の退色が少なく、強勢で着果性に優れた露地栽培向き品種の育成を目標に2008年より育種を開始し、2016年にほぼ目標にかなった一代雑種品種「黒小町」を育成しました。

    種子親には「早生真黒」を素材として2013年に選抜固定した。種子親は草姿が開帳性で強勢。側枝が多く葉は淡緑葉で葉枯れが少ない。花数が多く果形は短卵形で果揃いは良いが、果色が濃紫色の系統である。花粉親には「筑陽」(タキイ種苗)を素材として2013年に選抜固定した。

    花粉親は草姿が立性で草勢は中程度。分枝は中程度で花数はやや少なく、やや晩生。果形は首太の長形で首細果、尻太果、先とがり果が出にくく果揃いが良い。果皮色は黒紫色で退色果がなくツヤがあり、肉質はやや緻密な系統である。
紫御前

紫御前

ナス タネの購入・作型
    • 自農育成の長ナス系統と中生中長ナスとの一代交配種。
    • 草姿半立性で、草勢強く、後半までスタミナが持続し、多収量性。
    • 果実は光沢の強い黒紫色で、やや長めの長卵形。
    • 出荷用に適する。
妙紅

妙紅 (大玉)

トマト タネの購入・作型
    • 育てやすい甘熟大玉トマト。
    • 中大葉で着果性は安定し、育てやすい。
    • 果重210g程度、腰高の濃桃色果。
    • 裂果に強く、玉質は硬いので完熟収穫できる。
    • 甘み・酸味のバランスが良く、コクのある食味。
    • 葉かび病、萎ちょう病レース1・2、半身萎ちょう病、サツマイモネコブセンチュウ、ToMV(Tm2a)に耐病性。
    • 雨よけ/露地栽培に適する。
    育成経過
    大玉トマトの最初の品種として、露地及び雨除け栽培に向く品種を育成するために育種を開始し、育種目標に適う品種として2008年に育成完了しました。種子親は、「みそら(みかど協和)父系統*マイロック(サカタのタネ)」から育成した複合耐病性大玉系統。種子親は、球質が硬く、果実の揃いが良く、腰高濃色果で、草勢おとなしく着果肥大がよい。花粉親はメニーナの花粉親でもあります。
紅旬

紅旬 (大玉)

トマト タネの購入・作型
    • 完熟収穫できる大玉トマト。
    • 草勢は妙紅よりおとなしく着果が安定。
    • 果重210g程度で偏豊円形の濃桃色果。
    • 裂果に強く玉張りと秀品率が良い。
    • 甘味と酸味のバランスが良くコクのある食味。
    • 葉かび病、萎ちょう病レース1・2、半身萎ちょう病、サツマイモネコブセンチュウ、ToMV(Tm2a)に耐病性を持つ。
    • 雨除け栽培や施設栽培に適する。
南桜2号

南桜2号 (大玉)

トマト タネの購入・作型
    • 昔のトマトの風味を持つ大玉トマト。
    • 中葉で着果性に優れ育てやすい。
    • 果重220g程度、腰高の濃桃色果。
    • 青臭さは少ないが、酸味強く、独特の風味がある。
    • 葉かび病、萎ちょう病レース1・2、半身萎ちょう病、サツマイモネコブセンチュウ、ToMV(Tm2a)に耐病性。
    • 雨よけ/露地栽培に適する。
カロフル

カロフル (中玉)

トマト タネの購入・作型
    • 萎凋病(F:R-1、2)、ToMV(Tm2a)、半身萎凋病、葉かび病、サツマイモネコブセンチュウに耐病性。
    • 草勢は中強程度でスタミナがある。節間はやや長く、小葉のため草姿はすっきりとする。
    • シングル花房で着果性に優れ、1花房あたり8~10果程度着果する。
    • 果実は硬玉で裂果の発生が少ない。1果重は約45~50g。果形は腰高で、果色は鮮やかなオレンジ色でツヤがある。
    • 糖度は8程度あり、食味は酸味が控えめで甘みを感じやすく、フルーツのような食感。
    • βカロテン当量が「メニーナ」の約4倍、「妙紅」の約5倍
    • 当社比較による結果
    • 栽培地:当センター研究圃場(長野:露地雨除け4月播種、8月収穫)
    • データの無断転用禁止
    • βカロテン当量は当センター研究圃場での結果です。試験依頼先(一般財団法人日本食品分析センター)の成分数値は、栽培条件により変動する可能性があり、栽培での結果を保証するものではありません。
    育成経過
    育てやすくて美味しいトマトを目標に、複合耐病性の大玉トマトと橙色で甘みの強いミニトマトを掛け合わせた一代交配種。2019年から組合せ能力検定を行い,2021年に育種目標にかなう品種として育成しました。

    種子親には当センター頒布品種,大玉トマト「妙紅」の種子親を素材としました。この系統は2005年に選抜固定し,特徴は草姿が立性で草勢ややおとなしく、果実は肉質硬く裂果に強く,多室構造で着果肥大が極めて良い複合耐病性の大玉系統です。

    花粉親には2016年に選抜固定した濃橙色のミニトマト系統です。果形が丸形で果色が橙色で糖度が高く(9~11),味が濃厚でカロテン臭がありとろける食感です。
メニーナ

メニーナ (中玉)

トマト タネの購入・作型
    • 疫病に強く露地栽培に適する桃色中大玉トマト。
    • 果実は80~100g、糖度は7~8度、甘さと酸味がミックスしさっぱりした味。
    • 耐裂果性が強く完熟収穫できる。
    • 半身萎ちょう病、萎ちょう病、サツマイモネコブ、ToMV(Tm2)に耐病性がある。
    育成経過
    露地栽培に向く自然農法センター最初のトマト品種として開発し、育種目標に適う品種として2000年に育成完了しました。種子親は「桃太郎後代固定系統×ミニキャロル後代固定系統」の後代から選抜固定しました。花粉親は、「疫病に強い米国導入赤玉大玉系統×桃太郎後代固定系統」から育成した玉質が固く食味に優れた桃色大玉系統を選抜固定しました。
サンティオ

サンティオ (中玉)

トマト タネの購入・作型
    • 生食・調理兼用の赤色中玉トマト。
    • 果重60~80gサイズで良く揃い、完熟後の裂果がほとんど出ない。
    • 適度な甘さと酸味があり、生食でも美味しく、煮込みや炒め物など加熱調理するとコクが出る。
    • 半身萎ちょう病、萎ちょう病、サツマイモネコブ、ToMV(Tm2)に耐病性がある。
    • 収量性高く、露地/雨よけ栽培に適する。
    育成経過
    夏秋露地栽培に適し、栽培容易な生食調理兼用品種を育成目標として開発し、育種目標に適う品種として2004年に育成完了しました。花粉親は、ブラジルの日系人農家が育成し、栽培されてきた「サンタクルース」と「サンタクララ」の2品種を育種素材とし、これらから個別に耐裂果系統を育成しました。これらを組み合わせたF1はブラジルクックと同じであり、サンティオはこのF1を花粉親としています。このF1に既往品種の「メニーナ」の種子親を交配した3元交配がサンティオです。種子親は甘み強く生食向きで、各種病害虫への耐性を保有しています。
チャコ

チャコ (ミニ)

トマト タネの購入・作型
    • 果色の濃い甘いミニトマト。
    • プランターから露地栽培まで幅広く適応する。
    • 単為結果性があり、着果が良い。
    • 耐裂果性により、露地栽培でも完熟収穫できる。
    • 果重20g程度の腰高球、1房10~20果実が鈴なりになる。
    • 萎ちょう病レース1・2、サツマイモネコブセンチュウ、ToMV(Tm2)に耐病性。
    育成経過
    露地栽培で裂果に強く単為結果性を持つ品種を目標に育種を開始し、育種目標に適う品種として2008年に育成完了しました。種子親は、「ココ後代×アクアミニー系統」の後代に「あまえる」を交配した後代より育成したコクのある味のミニトマト。花粉親は、「みそら系統×アクアミニ系統」から戻し交配により育成した桃色ミニトマト。
カンリー2号

カンリー2号

カボチャ タネの購入・作型
    • 在来種の自然交雑自生系統から選抜育成した緻密極紛質の系統と紛粘質の栃木県在来種の交配種。
    • 草勢は極めて強く、地力の低い土壌でも栽培可能。
    • 中晩生種でカンリーに比べて長期間高品質が保たれ、貯蔵性が高く、収穫後3~5か月頃までが食べ頃。
    • 果実は黒緑色のコマ形、果重1.6kg 前後。
    • 果肉色が濃橙色の紛粘質で甘栗のような濃厚な食味。
    • うどんこ病に強くツル持ちが良い。
かちわり

かちわり

カボチャ タネの購入・作型
    • 山形県米沢市の在来種から選抜育成した中晩生種。
    • 果実1.2kg前後、果形は洋ナシ型。
    • 肉質は緻密強粉質で甘栗のような濃厚な食味。
    • 貯蔵性高く6ヶ月間の長期貯蔵でも食味が低下しない。収穫後3~5ヶ月が食べ頃。
    • 直売や自家用に最適の冬至南瓜。
ケイセブン

ケイセブン

カボチャ タネの購入・作型
    • 冬至南瓜の交配種。
    • 果重1.3kg前後、小さめの果実のわりに重く緻密で果揃いの良い中晩生種。
    • 果実は淡灰色の扁円形で肉質はホクホクして粉質が極めて強い。
    • 収穫直後でも甘味が強く、長貯蔵しても高品質が保たれる。収穫後3~5ヶ月が食べ頃。
    • 育てやすく計画出荷に最適。

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