自然農法は、創始者である岡田茂吉氏によって提唱され、化学肥料・農薬に依存しない地域の実情に応じて自然の生態系を利用した持続可能な総合的な栽培体系を基本としています。
自然農法の種子は、市販の収量性や耐病性を重視した品種とは異なり、有機物の低投入や草生栽培といった独自の環境で選抜、育成された野性的な力強さと味のよさが特長です。
欧州では有機種子の認証制度があり、認知度も高くその地位が確立されておりますが、日本では関心がまだ低く、種子に関する法律が種苗法のみで、在来種などの日本にもともと存在していた多様な種子を守る法律もありません。
公益財団法人自然農法国際研究開発センターでは、種子の多様性と遺伝資源の保護・活用という観点から国内で唯一の自然農法・有機栽培向き種子の品種育成・生産・頒布活動と在来種の保存や頒布、採種方法を体系的に公開することで日本における有機種子の確立に向けて取り組んでいます。